#1 Method vs Approach
What is Approach?
第二言語習得理論における『アプローチ(Approach)』とは「どのように英語を教えるのか?」といった定義で考えると良いです。
簡単な例で例えるならば、「レストランの選択」になります。アメリカン、イタリアン、フレンチ、チャイニーズ...どれも結果的には<食べる>というゴールがありますよね?<食べる>という目標自体はどのレストランを選んでも変わりませんが、それをどのようなアプローチで行うのかといったことが違います。
つまり教授法における "Approach"とは様々ある理論の中で、「どれを選択してどのように教えるのかには原則(レストランの種類)がありますよ」といったことを教員に対して示すものであるのです。つまり教授法における "Approach"とは様々ある理論の中で、「どれを選択してどのように教えるのかには原則(レストランの種類)がありますよ」といったことを教員に対して示すものであるのです。
一言で言ってしまえば、「授業のパッケージ(teaching package)」のような考え方をApproachは持っています。昨今では、英語を教える際に生徒とのやりとりを基本とする「コミュニカティヴ・アプローチ(communicative Approach)」が話題になっています。
What is Method?
『メソッド(method)』とは電子辞書などで調べると<方法>という訳があてられています。しかし<方法>だけでは前述した『アプローチ』との区別がなかなかできませんよね? この "method"を分かりやすくするためには「レストランのメニュー」と考えると良いです。
家族でイタリアンレストランに行くと決まったら勿論メニューを確認しますよね?このメニューには「スパゲッティ」や「ペンネアラビアータ」や「スープパスタ」だって様々存在しています。あなたはこのイタリアンというカテゴリー(前述のapproach)の中から好きな "method"を選択していくのです。
つまり"method"とは「授業を進める際の方法論」であるのです。また1つ例を挙げると、今話題の「コミュニカティヴ・アプローチ」が "approach”であれば, 「全身反応教授法 (TPR: Total Physical Responce)」は"method”となるわけです。
#2 Series of Approach&Method
Grammer Translation Method
(From 19th Centry~)
最も古くから使用されている伝統的な教授法がこの「文法訳読式教授法」(Grammar Translation Method)です。難解な文章を辞書などを通して解読していき、単語の暗記や詳細な文法的役割を説明できる力を身に着ける方法です。テストメイキングを考えるのであれば、最も学習者を評価しやすい方法でもあると考えられ、未だに日本の学校教育で実践されており、消えることはないと言われています。この方法の欠点としては、単語や文法を反復する力は養うことができても、話す、聞く、読む、書くといった能力を伸ばすことができず、理論的な根拠が見当たらないと批判する研究者も少なくはないと言われます。大学の英文学を先行し、シェイクスピアといった難しい古英語などを学ぶ者にとっては有益な方法かもしれませんが、学校英語教育においてこの方法を使用するのは疑問がもたれます。近年では「英語のセンター試験廃止」とも叫ばれているため、テストメイキングに主眼を当てているこの方法は変化していくと考えられます。